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そんなSteveが
この夏 何を思ったか突然俺を追っかけて来日し
インターナショナルスクールの共通の友達の所に滞在し
放っとくのも何だからちょうど探してたボーカルを頼んだ
俺にSaraが居る事にがっかりしてたが たまたま
バンドを観に来ていたクラスのハルちゃんとお互い
一目惚れしてしまった 春彦んちは呉服屋でSteveも
ハルちゃんも男にしておくには勿体無い位 別嬪さんだ
いつの間にかSteveはハルちゃんちに引き取られ
夏祭りには揃って浴衣を着せて貰っていた

春彦は転校して来た達也が好きだった。
何百年も続く老舗の呉服屋の末っ子。
小さい頃から二人の姉より着物が似合い踊りも上手だった。
今でも女物の着物で店のカタログモデルをやらされている。
女の子の友達が多くて少し英語の喋れたハルは特にSaraと仲が良くハルはのSaraことを
日本名の“さっちゃん”と呼んでいる。
たっちゃんとさっちゃんが仲良くなってしまってハルは煮詰まってしまった。
ある放課後、一緒に帰っていた達也は貧血っぽいハルをお寺のお堂で休ませていた。
ボーと群がる鳩を見ていると突然ハルが聞いて来た
「たっちゃん、男の人とkissした事ある?」
びっくりしてハルを見ると恥ずかしそうに悲壮な顔をしている
「実は俺のfirst kissは男なんだー」 「えっー!」
「春ちゃん、俺の事好きでしょ?」
今度はハルがびっくりしている。
「俺はSaraがいるから」 ハルはうんうん頷いている
「でも、しようか」 ハルの目が一瞬見開きそしてゆっくりと頷いた。
陽の傾いた境内に重なる影は達也とハルの秘密の小さな想い出。
そしてすぐに春彦はと出会う。ハルはをSteve見てすぐに達也のkissの相手だと悟る。

あちらこちらにストリートライブとかやっている
あの日バンドライブの後 メンバーとの帰り
まず眼に入ったのはノラだった プロムナードの
下りたシャッターの前 フラフラになりながらもまだ
これでもかと言う様に手の中の錠剤を口に放り込んでいた
…ヤバイんじゃないの…嫌な予感がしてもう少し先に
視線を移すと幸が踊っていた 何か飲まされてないだろな
連れて帰ろう そう思った瞬間 彼女が傾いだ
ゆっくりと崩れる様に倒れた彼女は後ろのダンサーに
受け止めれれていた 「どしたの!?」
ギターはハルに持ってもらって彼女をお姫様抱っこし
先輩のバンで家まで送ってもらった 車の中で気づき
少し鼻血を出した 鍵を貰い抱っこのまま 扉を開け
2階まで上がりベッドに彼女を降ろした
そぅと台所へ行き冷却剤とタオルを持って来て
首の後ろとおでこを冷やした 
「何か病気か?」「知らないよ。検査ばっかで
だから苛ついて…」「踊ってたの?…」やれやれ…
何か大きな変化が周りで起こっているのに
張本人であるが故に俺達だけが取り残されている
そんな感覚に飲み込まれそうになり手をきつく
握りしめた「寝なよ 居るから」
俺は明け方までそのままで居た

 

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